元米上院外交顧問が、ウクライナによる中國(guó)への軍用ジェットエンジンの供與について、「背信行為」だとして抗議している。

8月14日に中國(guó)國(guó)営メディアが、中國(guó)の新型ジェット練習(xí)機(jī)「洪都 JL―10」の公開を報(bào)じた。JL―10練習(xí)機(jī)は、中國(guó)海軍の空母パイロットの訓(xùn)練に使用されると公式に中國(guó)軍が発言している。

ワシントンタイムズ紙（2018年8月15日付）によると、中國(guó)政府が発行する英字メディア?チャイナデイリー（中國(guó)日?qǐng)?bào)）には、最初の12機(jī)のJL―10練習(xí)機(jī)がウクライナのジェットエンジンを使用していることがご都合主義で書かれていないとしている。

中國(guó)の軍用ジェットエンジン技術(shù)は、ここ約十年にわたって中國(guó)軍の大きな弱點(diǎn)のひとつと言われてきた分野だ。

ワシントンタイムズ紙によると、2016年に中國(guó)の12機(jī)のJL―10練習(xí)機(jī)のために、ウクライナは20基のエンジンを販売した。同紙によると、トランプ政権がウクライナに圧力をかけて、他の軍用製品の譲渡と同様に、中國(guó)へのエンジンの販売をやめさせるべきだと批評(píng)家たちが主張しているという。

中國(guó)のジェットエンジン生産問題を解決するためウクライナが支援している、とアメリカの中國(guó)専門家で元アメリカ合衆(zhòng)國(guó)上院外交顧問のウィリアム?トリプレットは抗議している?！钢袊?guó)海軍のパイロットが空母への著艦を?qū)Wぶペースを加速度的に早くする手助けをすることを、アメリカは望まない」とトリプレットは不満を述べる。ウクライナのエンジンで飛行する空母パイロット用中國(guó)ジェット練習(xí)機(jī)が公開されたのは、アメリカ國(guó)防総省がウクライナ軍を援助するために2億ドルを提供すると発表してから、わずか1カ月後のことであった。

一方、環(huán)球網(wǎng)（2018年8月20日付）によると、ウクライナ急進(jìn)黨黨首オレグ?リャシコ議員が、批判に対して反論している。リャシコ議員はフェイスブックで次のように発言した?！弗Ε楗ぅ胜违猊醛`ル?シーチ社の航空機(jī)エンジンが中國(guó)に売られるのを、アメリカ人が批判している。けれども、ウクライナが中國(guó)に航空機(jī)エンジンを売るのをアメリカ人が嫌がるのなら、アメリカがウクライナの航空機(jī)エンジンを買うべきだ。ウクライナが中國(guó)に売ることを禁止しながら、アメリカが買わないのなら、モトール?シーチ社は破産するしかなく、高度な技術(shù)を持つ數(shù)千人のウクライナ人が失業(yè)することになる」。

かつて、ウクライナはソビエト連邦の一部として、多くの軍需にかかわる製品を製造していた。しかし、ソ連が崩壊し、ウクライナの軍需産業(yè)はソ連という最も重要な顧客を失った。ソ連崩壊後に至っても、多くの軍需品をウクライナはロシアに供給していたが、2014年のロシアによるクリミア併合ではじまったウクライナ危機(jī)で、ウクライナとロシアとの軍事産業(yè)分野での斷絶は決定的なものとなる。內(nèi)需の少ないウクライナの軍需産業(yè)は、製品の販売先の大部分を海外の顧客に頼っていた。

ロシア軍事アナリスト小泉悠氏は、日本語(yǔ)ウェブメディアJBpress（2014年4月24日付）『ウクライナで軍事技術(shù)流出の危機(jī)』で、次のように書いている?！弗恁伐ⅳΕ楗ぅ胜艘来妞筏皮い郡韦韧瑯?、ウクライナもまた、ロシアに大きく依存していたわけだが、両國(guó)の斷交が今後も続けば、ウクライナ軍需産業(yè)がたちまち苦境に陥るであろうことは容易に想像がつく。（中略）そこで懸念されるのが、技術(shù)流出である」。

ウクライナの中國(guó)への軍需品の提供は多岐にわたっている。ウクライナから製品そのもの、もしくはライセンス生産などで中國(guó)に提供された軍需品としては、航空機(jī)や軍用ヘリコプター用のエンジン、戦車用ディーゼルエンジン、軍艦用のガスタービンエンジンをはじめ、その他多くのものが存在する。

中國(guó)の空母である「遼寧」は、元はソ連の未完成空母「ヴァリャーグ」だったのは、よく知られているところだ。ヴァリヤーグはウクライナの造船所で建造されていた。ソ連が崩壊すると、ヴァリヤーグは完成に至らず放置されていたが、それをスクラップとして中國(guó)が購(gòu)入し、完成させたのが現(xiàn)在の中國(guó)空母遼寧だ。

多維新聞（2017年9月4日付）によると、ウクライナの技師バレリー?バビッチ氏が、中國(guó)の空母遼寧の再生?建造においてコンサルタントをしたという。バレリー?バビッチ氏は、ウクライナの造船事業(yè)で働いていた設(shè)計(jì)技師だ。しかも、遼寧の前身である空母ヴァリヤーグの建造においては、バビッチ氏は同空母の設(shè)計(jì)技師長(zhǎng)を勤めていたという。バレリー?バビッチ氏はソ連時(shí)代の數(shù)多くの空母や巡洋艦の設(shè)計(jì)?建造のブレインとして高く評(píng)価されていた人物である。つまり中國(guó)空母遼寧の建造においては、ソ連時(shí)代の空母建造を擔(dān)っていたウクライナ造船所の技術(shù)者が直接に顧問をしているということになる。遼寧建造にはウクライナの數(shù)多くのオリジナルの技術(shù)やノウハウが投入されているといってよい。多維新聞の報(bào)道が事実なら、もはや遼寧は中國(guó)獨(dú)自のただの劣化コピー品とは言えない。