6月5日、中國の無人機(jī)「暗剣」の畫像が中國インターネットのソーシャルメディアに現(xiàn)れた。中國航空工業(yè)第一集団（AVIC）の瀋陽航空機(jī)設(shè)計(jì)研究所が開発するこの無人機(jī)は、ステルス性能を持ち、超音速で飛行できると推測されている。しかし寫真に寫るこの機(jī)體が単なる実物大模型なのか、それとも飛行可能な実証試験機(jī)なのかはわかっていない?！赴祫嚒工伍_発がどこまで進(jìn)んでいるのかに関心がもたれている。

「暗剣」についての情報(bào)は少ないが、その外観から、かなりの運(yùn)動性があり、相當(dāng)な空対空戦能力があるのではないかと推測する記事がある。電子版Jane’s 360（2018年6月7日付）では、「暗剣」を運(yùn)動性の高い超音速の無人制空戦闘機(jī)、もしくは敵地に深く侵入する攻撃機(jī)ではないかと考えているようだ。

一方で、「暗剣」が試験実証機(jī)的な特徴を多く持っているとして、無人僚機(jī)技術(shù)試験プラットフォーム、または先進(jìn)航空機(jī)製造技術(shù)実証機(jī)ではないかと推測する記事、あるいは高速標(biāo)的機(jī)ではないかという推測もある。

「暗剣」の模型がはじめて公になったのは2006年の珠海航空展である。また縮尺型の実証機(jī)がすでに飛行していたことが報(bào)告されていた。しかし、実物大のものが確認(rèn)されたのは、今回が初めてだ。

アメリカの軍事ジャーナリスト、ディビット?アックスは、アメリカの電子メディア、デイリー?ビースト（2018年6月18日付）で、「現(xiàn)在の『暗剣』がたとえ飛行できないとしても、中國航空工業(yè)第一集団が飛行可能にするのに、そう長い時(shí)間はかからないかもしれない」「アメリカからの知的財(cái)産の組織的な竊盜に支援されて、中國の防衛(wèi)産業(yè)は急速に先進(jìn)的な兵器の設(shè)計(jì)?製造能力を得ている」としている。

中國のステルス戦闘機(jī)J－20が最初に飛行したのは2011年で、7年後には実戦準(zhǔn)備が整ったと中國空軍が宣言した。対照的に、アメリカのF－22戦闘機(jī)が初飛行したのは1990年だが、開発し前線に配備するのに15年かかった、と記事でアックスは書いている。

「暗剣」の目立つ特徴の一つが、F－35などに見られるダイバータレス超音速インレット（DSI）が採用されていることである。ターボファンエンジンは給気口から入った超音速の空気をエンジンに屆くまでに減速させないと効率が悪くなる。そのために空気を減速させる複雑な構(gòu)造が必要になるが、DSIならそれなしで超音速飛行が可能になる。またDSIは重量軽減やステルス性能の向上に効果があるとされている。

中國は広く自國の戦闘機(jī)にDSIを採用しており、その特徴はJ－20、J－31、JF－17、J－10などに見られる。DSIではマッハ2前後を超える速度を出すには不利になる。「暗剣」にはいろいろな噂がありその中にはマッハ5以上で飛行する極超音速機(jī)ではないかという推測もあった。しかしDSIが採用されているのを見ると、「暗剣」はマッハ2をはるかに超える高速で飛行するような機(jī)種ではないことがわかる。

ネットに現(xiàn)れた寫真からは、給気口の側(cè)面に「暗剣」という文字が中國語で描かれているのがはっきりとわかる。一方で、機(jī)體の尾部は右側(cè)の垂直尾翼の後ろ以降が見切れている。寫真からは左側(cè)の降著裝置（著陸用の車輪と腳柱）の扉の縁がノコギリの刃のようにギザギザになっていることが見て取れる。これはステルス機(jī)の特徴で、Xバンドのレーダーに対しての低観測性に効果的で、特に交戦精度のトラッキング（追尾）を難しくさせるのに効果があるとされている。

寫真では、スタッフらしき人々と一緒に「暗剣」が寫っており、人間の大きさから「暗剣」のだいたいの大きさが推定できる。澎湃新聞（2018年6月12日付）では、「暗剣」は「全長約13メートル、最大離陸重量12トン以上、ペイロード1～1．5トン程度、機(jī)內(nèi)燃料での作戦半徑約1000キロメートル程度」と見積もっているようだ。「エンジンは1基であり、『暗剣』が十分な性能を発揮するには、おそらく現(xiàn)在開発中の大推力エンジン、WS－15が最適となるだろうが、技術(shù)的な問題などで量産が難しい場合は、WS－10の改良型が搭載されるかもしれない」としている。