悠久の歴史を刻み、壯大な自然を構(gòu)えるシルクロード。その魅力にとりつかれた寫(xiě)真家?李學(xué)亮は一貫してその姿を撮り続けてきた。故郷である新疆を愛(ài)し、自然の美しさや厳しさを見(jiàn)つめ続けてきた彼の作品は、西域の褐色の大地に秘められた厳粛さ、深遠(yuǎn)さ、苛烈さ、歳月の重みを映し出し、見(jiàn)る人の心を深く打つ。

中國(guó)から地中海を結(jié)ぶ歴史的交易路であるシルクロードは、漢族、ウイグル族、モンゴル族、キルギス族など種々の民族が東西文化をあざなう中央アジアの中核。その過(guò)去の繁栄とは裏腹に、常に生存の厳しさを問(wèn)いかけてくる?yún)椚护郡胱匀护藝欷蓼?、その厳しさゆえに、一度?jiàn)たら忘れることのない幻想的な景観の數(shù)々を湛えている。太陽(yáng)に赤く燃えるはげ山、果てしなく広がる緑の草原に紺碧の空、日の移ろいと共にさまざまに姿を変える砂漠は、虛飾とは無(wú)縁の美しさで見(jiàn)る者の心に迫ってくる。

日に曬され、雨に打たれ、風(fēng)を凌ぎ、酷寒や酷暑に耐え、孤獨(dú)に打ち勝ちながら自然と共存してきた李學(xué)亮は、溢れんばかりの愛(ài)情をシルクロードの自然に注いできた。剝き出しの自然の中で無(wú)心に撮影された作品は、まるで華やかさや溫かみを拒絶するようなストイックさがこもっている。それを情感溢れる光線が包み込み、生命のきらめきや力強(qiáng)さを雄弁に語(yǔ)る。そんな彼の作品には、理論を越えた強(qiáng)靭な魂が宿っている。（文/愛(ài)玉）

●李學(xué)亮（リー?シュエリャン）

國(guó)家1級(jí)カメラマン。中國(guó)撮影家協(xié)會(huì)副主席、新疆撮影家協(xié)會(huì)主席。1955年、新疆ウイグル自治區(qū)ウルムチ市生まれ。1985年から新疆蕓術(shù)研究所でカメラマンを務(wù)める。1997年、數(shù)十萬(wàn)元を注ぎ込んで撮影機(jī)材とジープを購(gòu)入し、本格的に寫(xiě)真家の道を歩み始める。全國(guó)各地を訪れ、自然風(fēng)景を題材とした作品を撮り続け、自身の故郷である新疆の寫(xiě)真は5萬(wàn)カット以上にも上る。NHK『新シルクロード』のイメージポスターなどを手がけたことでも知られる。