中國南西部の広西チワン族自治區(qū)にある広西師範大學の公式サイトによると、論文「中國南方婭懐洞遺跡における後期更新世人類化石の容貌復元」（後期更新世は12萬6000年前～1萬1700年前）が3月初め、國際學術(shù)誌「考古科學ジャーナル」の公式サイトに掲載されました。これは広西師範大學、英國のアルダー?ヘイ?チルドレンズNHS財団トラスト、中國科學院古脊髄動物?古人類研究所などの研究者らが進めた共同研究の成果です。同研究は、今から約1萬6000年前の広西婭懐洞遺跡から出土した古人類の頭蓋骨の幾何形態(tài)計測分析と3Dによる容貌の復元で、中國南部地域の初期人類の體質(zhì)の特徴や人類の顔の形質(zhì)的特徴の進化を研究する上で、重要な技術(shù)や方法、參考資料を提供するとみられています。

婭懐洞遺跡は広西チワン族自治區(qū)隆安県に位置し、中國南部で重要な先史時代の洞窟遺跡です。同遺跡から出土した人類の頭蓋骨は正確な地層の位置と信頼性の高い年代測定が可能で、中國南部でこれまでに発見された唯一の完全な化石です。

研究チームは非剛體レジストレーションアルゴリズムを利用して、同遺跡の古人類の頭蓋骨の仮想修復を完了しました。また、3Dによる幾何形態(tài)測量法を利用し、同遺跡から出土した頭蓋骨と現(xiàn)生人類の頭蓋骨の幾何形態(tài)の共通點と相違點を比較して分析しました。研究結(jié)果により、同遺跡の頭蓋骨の大きさは現(xiàn)生人類の女性の頭蓋骨より大きく、幾何形態(tài)は現(xiàn)生人類の男性と女性の重複領(lǐng)域に位置しますが、形狀はより女性に近く、高く盛り上がった前頭骨が特徴とのことです。

また、再現(xiàn)された顔面部は現(xiàn)生人類より大きく、頭蓋骨の形狀は復元された顔面部の形狀とほぼ一致しています。同遺跡は2014年に発見された舊石器時代の洞窟遺跡で、文化的な角度から、舊石器時代の初期（4萬4000年前～3萬年前）、中期（2萬5000年前～2萬年前）、末期（1萬6000年前）、新石器時代（5000年前～4000年前）の四つの時期に分けられます。4萬年にわたる文化の蓄積により、中國南部や東南アジアにおける舊石器時代の文化研究の重要な指標とみられます。（提供/CRI）