2025年3月10日、獨國際放送局ドイチェ?ヴェレの中國語版サイトは、臺灣半導(dǎo)體大手TSMCによる対米投資強化が臺灣の安全保障に寄與する可能性について報じた。

記事はTSMCが先週、米國に新たに1000億ドル（約15兆円）規(guī)模の追加投資を行うと発表し、同社の累計対米投資額は総額1650億ドル（約24兆円）に達すると紹介。この巨額投資は、世界の半導(dǎo)體サプライチェーンの再編を加速させ、米中間の技術(shù)覇権爭いにも大きな影響を與える可能性があるとした。

そして、今回の投資には、アリゾナ州に最先端の半導(dǎo)體工場3カ所や先進的なパッケージング（封止）施設(shè)2カ所、主要な研究開発センターが含まれ、TSMCの魏哲家（ウェイ?ジョージア）會長が特に人工知能（AI）関連で急増している顧客の需要に応えるためと説明したことを伝えた。

また、臺灣の頼清徳（ライ?チンダー）総統(tǒng)がこの投資を「米臺関係における歴史的な瞬間」と稱賛し、米國內(nèi)での半導(dǎo)體生産を「國家安全保障上の重要事項」と位置づけるトランプ大統(tǒng)領(lǐng)も歓迎する姿勢を示したと紹介。トランプ氏は過去に臺灣が「米國の半導(dǎo)體ビジネスを奪った」と発言していたことから、臺灣メディアからはトランプ大統(tǒng)領(lǐng)の態(tài)度が軟化したとの見方も出ているとした。

一方で、臺灣內(nèi)では、TSMCの米國への大規(guī)模投資が半導(dǎo)體産業(yè)の空洞化を引き起こしかねず、TSMCが「米積電」になってしまうのではないかといった懸念や、臺灣の「護國神山」が米國に移転してしまうことへの批判も出ていると指摘。これに対して、臺灣の國家科學(xué)技術(shù)委員會が設(shè)立したシンクタンク「科學(xué)技術(shù)?民主主義?社會研究センター（DSET）」の江旻諺（ジャン?ミンイェン）研究員など一部の専門家からは、臺灣が短期間で半導(dǎo)體製造の中心地としての地位を失うことはないとの見方が示されたと伝えている。

さらに、臺灣の半導(dǎo)體産業(yè)は、中國が臺灣に侵攻した場合、世界の半導(dǎo)體供給が滯って自國経済にも大きな打撃となるため、侵攻をちゅうちょさせる「シリコンシールド」としての役割も果たしているとの見方を紹介した上で、江氏が「半導(dǎo)體産業(yè)がなくとも米國の主要な政策関係者の間では、すでに臺灣の地政學(xué)的重要性は認識されている。これに米臺間の半導(dǎo)體サプライチェーンにおける?yún)f(xié)力強化が加われば、臺灣の安全保障環(huán)境にプラスの影響を與えるだろう」と述べたことを紹介した。

記事は最後に、臺灣がトランプ大統(tǒng)領(lǐng)による関稅政策の回避を?qū)g現(xiàn)できるかどうかについても言及。TSMCの対米投資が回避に寄與するとの見方を示しつつも、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)が今後政策を転換することにより生じる不確実性が高く、特に米中間の技術(shù)覇権爭いが激化することにより臺灣が影響を被る可能性も否定できないとの見解を示した。（編集?翻訳/川尻）