周知のように、中國(guó)のGDPは米國(guó)に次いで世界第2位だ。IMFによると、2023年には米國(guó)の名目GDPは約27兆3600億ドルで、中國(guó)の名目GDPは約17兆6600億ドルだった。米國(guó)の名目GDPを100とすれば中國(guó)は約65であり、両者はさらに接近していくとの見(jiàn)方が強(qiáng)い。

しかし、IMFによると米國(guó)の23年の一人當(dāng)たりGDPは8萬(wàn)1632ドル（約1300萬(wàn)円）で中國(guó)の一人當(dāng)たりGDPは1萬(wàn)2514ドル（約200萬(wàn)円）であり、米國(guó)の數(shù)値は中國(guó)の6．5倍と、両者の差は極めて大きい。しかし、世界銀行の上級(jí)副総裁兼チーフエコノミストの経験者でもある中國(guó)人経済學(xué)者の林毅夫氏は香港大學(xué)で行った講演で、中國(guó)の一人當(dāng)たりGDPは49年までに米國(guó)の半分に達(dá)するとの見(jiàn)方を示した。香港メディアの香港01が伝えた。

中國(guó)は世界で唯一、構(gòu)造的な経済危機(jī)が発生していない國(guó)

林氏は中國(guó)が経済面で達(dá)成した成果について、世界銀行の基準(zhǔn)に基づけば、中國(guó)では8億人以上が貧困から脫卻したと指摘。しかし一方で、中國(guó)國(guó)外ではしばしば「中國(guó)経済崩壊論」や「中國(guó)が成長(zhǎng)を維持できないと」とする主張が出る。林氏は、中國(guó)は「過(guò)去45年にわたり経済の構(gòu)造的危機(jī)が発生していない世界で唯一の國(guó)」と指摘した。

林氏は、中國(guó)は現(xiàn)在から35年まで、年率5％から6％の経済成長(zhǎng)を達(dá)成できるとの予測(cè)を示し、35年から50年の間には経済成長(zhǎng)率が3％から4％に低下するが、それでも中國(guó)の1人當(dāng)たりGDPは49年までに米國(guó)の半分に達(dá)すると述べた。

良好な教育や市場(chǎng)規(guī)模、産業(yè)分野の充実が大きな強(qiáng)み

林氏は、中國(guó)には経済発展についての3つの強(qiáng)みがあると論じた。まず、中國(guó)にはSTEM（科學(xué)、技術(shù)、工學(xué)、數(shù)學(xué)）分野での良好な教育があり、総人口が14億人ということもあり、STEM分野では毎年、歐州、米國(guó)、日本、韓國(guó)の合計(jì)に匹敵する700萬(wàn)人を超える卒業(yè)生を輩出していると指摘した。

林氏は次に、中國(guó)における世界最大規(guī)模の市場(chǎng)の存在を挙げた。技術(shù)面での革新があれば、（需要が大きいために）迅速に市場(chǎng)に投入することが可能なので、世界における競(jìng)爭(zhēng)力も強(qiáng)まるという。

林氏は、中國(guó)では「國(guó)內(nèi)に産業(yè)分野が最もそろっている」ことも、大きな強(qiáng)みと指摘した。新たなアイデアを製品化する際には、各工程を擔(dān)當(dāng)できる企業(yè)がほぼ確実に存在するので、時(shí)間もコストも引き下げられるという。林氏は、電気自動(dòng)車(chē)（EV）製造會(huì)社のテスラが上海に工場(chǎng)を開(kāi)設(shè)した際に、翌年には生産臺(tái)數(shù)が48萬(wàn)に達(dá)した事例を挙げた。

世界が中國(guó)が提唱する「新たな概念」を理解する必要

會(huì)場(chǎng)では林氏の講演に続き、ジャーナリスト?実業(yè)家で香港01の創(chuàng)設(shè)者でもある于品海氏との対談も披露された。于氏は、中國(guó)の現(xiàn)政権が掲げる「中華の偉大なる復(fù)興」の目標(biāo)について、最大の試練は外部が中國(guó)を理解していないことと主張した。于氏はさらに、中國(guó)がスローガンとしている「新たな質(zhì)の生産力」と「新たな生産要素」を挙げ、西側(cè)がこれらの概念を理解せねば、「中國(guó)が今、何をしているのか」を理解できないと論じた。

于氏によると、香港でも「新たな質(zhì)の生産力」の概念などは十分に理解されておらず、科學(xué)技術(shù)を発展させること程度に思われている。中國(guó)の「新たな質(zhì)の生産力」に関連する政策は、革新的な技術(shù)を?qū)毪筏慨b業(yè)上の新たな配置に力が入れられている。また、重點(diǎn)的に育成する分野としてAIとデジタル経済、新エネルギー、低空域利用の産業(yè)、、商業(yè)宇宙活動(dòng)、バイオ製造、量子技術(shù)、生命科學(xué)などが提起されており、各分野をさらに細(xì)分して具體的施策を進(jìn)める動(dòng)きもある。于氏は、「新たな質(zhì)の生産力」について、単なる科學(xué)技術(shù)の発展よりはるかに豊富な內(nèi)容を持つと述べた。

于氏は、中國(guó)側(cè)にとっても「西側(cè)と対話(huà)し、経済學(xué)界と対話(huà)し、外部に『中國(guó)の発展』の意義や、発展を目指す中國(guó)の意図を理解してもらう必要がある」と述べた。于氏は、中國(guó)と西側(cè)は互いに理解し合う必要があり、それができなければ紛爭(zhēng)が発生する恐れがあると指摘した。（翻訳?編集/如月隼人）