拡大
中國の習近平國家主席が2013年に提唱した巨大経済圏構想「一帯一路」、今年は10周年にあたる。
中國の習近平國家主席は、2013年9月にカザフスタンのナザルバエフ大學で「シルクロード経済帯」構想を提唱し、10月にはインドネシアの國會で「21世紀海上シルクロード」構想を提唱した。中國と中央アジア?歐州を結(jié)ぶ「一帯」、中國沿海部と東南アジア?インド?アラビヤ半島?アフリカ東部を結(jié)ぶ「一路」からなる巨大経済圏構想であり、合わせて「一帯一路」である。今年は10周年にあたる。
この10年拡大続け、150余の國家と30余の國際組織が関係文書に署名したと「新華社」は伝えている?!敢粠∫宦?シルクロード経済帯」の要衝は新疆ウイグル自治區(qū)。本年1-2月の新疆の対外輸出入総額は443億9千萬元(約8,600億円)に達し、前年同期比86.4%増となり、増加幅は中國內(nèi)で最大で、「一帯一路」參加國関係が91.6%を占めたと「人民網(wǎng)日本語版」(23.3.17)が報じている?!敢粠∫宦贰工藢潳筏埔徊郡摔膝庭匹%职k信もあるが、各國の発展に寄與しているのは事実であり、今後も拡大を続けるだろう。各國首脳が參加する第3回「國際フォーラム」も計畫されている。
今年の中國の “紅白”にも登場した「五星出東方利中國」錦は新疆タクラマカン沙漠に殘存するニヤ遺跡で、日中共同學術調(diào)査隊が発掘した重要文物。その約2000年前の「ニヤ遺跡」と21世紀の「一帯一路」とは何の関係もないように思われるだろうが、遺跡の性格や出土文物から読み解くと関係があるとも言える。
「五星錦」には漢字八文字「五?星?出?東?方?利?中?國」が織り込まれているが、遺跡東方の中原地方で制作された。遺跡にはインドから中國、さらには日本へ伝わった仏教の仏塔や仏堂が殘存している。調(diào)査隊は漢文文書や五銖銭も検出している。遺跡南方のインドで使用されたカローシュテイー木簡も多數(shù)発掘している。地中海あるいはアラビヤ海産と思われる珊瑚も出土している。當?shù)丐侵谱鳏丹欷垦b飾品などは駱駝で各地へ運ばれていった。
ニヤ遺跡は『漢書』や『後漢書』に登場する「精絶國」であり、東西南北との取引が盛んに行われた古代シルクロードの重要な交易都市であった。古代都市の多くが消滅した21世紀にあってニヤ遺跡の重要性は益々高まっている。いまや巨大経済圏となった「一帯一路」の古代における経済?文化などの交流実例都市が「ニヤ遺跡」と言えよう。
■筆者プロフィール:小島康譽
浄土宗僧侶?佛教大學內(nèi)ニヤ遺跡學術研究機構代表?新疆ウイグル自治區(qū)政府文化顧問。1982年から新疆を150回以上訪問し、多民族諸氏と各種國際協(xié)力を?qū)g施中の日中理解実踐家。
ブログ「國獻男子ほんわか日記」
<新疆は良いところ>小島康譽 挨拶―<新疆是個好地方>
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