ウクライナ危機(jī)で「終末時(shí)計(jì)」はさらに進(jìn)む?=宇宙の神秘から人類の“壽命”を思う

長田浩一    2022年6月25日(土) 9時(shí)0分

拡大

宇宙航空研究開発機(jī)構(gòu)(JAXA)の探査機(jī)「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂の中から、アミノ酸が多數(shù)見つかったとこのほど報(bào)じられた。

宇宙航空研究開発機(jī)構(gòu)(JAXA)の探査機(jī)「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂の中から、アミノ酸が多數(shù)見つかったとこのほど報(bào)じられた。アミノ酸は生命を形成するたんぱく質(zhì)の材料となる物質(zhì)。地球の生命が、宇宙空間から隕石などによって運(yùn)ばれてきた材料により生成されたとする學(xué)説を補(bǔ)強(qiáng)する新発見で、改めて宇宙の神秘に思いをはせた人も少なくなかっただろう。そんな人にお薦めしたい本がある。2017年に太陽に接近した物體が、地球外の知的生命體によって作られたのではないかとの仮説を提示した「オウムアムアは地球人を見たか?」(アヴィ?ローブ著、早川書房、2022年。なお、原題は「Extraterrestrial=地球外生命體」で、邦題はいささか煽情的すぎる)だ。

◆オウムアムアは地球外テクノロジー?

私事で恐縮だが、私は少年時(shí)代、いわゆる天文ファンのはしくれだった。望遠(yuǎn)鏡で月面や惑星を観測したり(初めて土星の輪を見たときの感動は忘れられない…)、流星群の活動時(shí)期に山に登って草むらに寢ころびながら流星を數(shù)えたりしたものだった?,F(xiàn)在は望遠(yuǎn)鏡も手放し、夜空を見上げる機(jī)會はめっきり減ってしまったが、それでも宇宙に関する新発見のニュースに接するたびにかつての天文少年の血が騒ぐ。そんな私を最近ワクワクさせてくれたのが「はやぶさ2」のアミノ酸発見のニュースであり、「オウムアムアは…」の読書體験だった。前者については広く報(bào)道されたので、ここでは後者について紹介したい。

2017年秋、はるか宇宙の果てから太陽系にやってきた一つの小さな物體が、太陽をかすめてふたたび宇宙の彼方に消えていった。ハワイ語で「斥候」「偵察兵」を意味するオウムアムアと名付けられたこの物體は、最初はよくある彗星か小惑星かと思われたが、観測の結(jié)果、特異な特徴を2つ有していることが分かった。一つは、長軸と短軸の比率が10対1(ある推計(jì)では90メートル×9メートル)という極端に細(xì)長い形をしていること。もう一つは、太陽から離れて飛び去る際、「この天體は太陽の重力に束縛されていなかった」。要するに、宇宙船を思わせる形狀をしており、さらに何らかの人工的な動力を備えていた可能性があるわけで、筆者ローブは「オウムアムアは地球外テクノロジーかもしれない」と主張する。

この説を怪しいUFO研究家が唱えているのなら眉に唾を付けるところだが、ローブは2017年當(dāng)時(shí)ハーバード大學(xué)の天文學(xué)科長を務(wù)めていた人物。學(xué)會の大勢は地球外テクノロジー説には否定的なようだが、こうした刺激的な仮説を公表したことを高く評価したい。

◆「高度に発達(dá)した文明は自滅する」

この本にはもう一つ、非常に興味深い指摘があった。宇宙のどこかで高度に発達(dá)した文明があったとしても、それらは比較的短期のうちに自滅している可能性がある、という見方だ。そして、オウムアムアがそうした死滅した文明の遺物である可能性を示唆している。

ローブは言う?!搞y河系に2000億個(gè)ある恒星のおよそ4分の1の周りを地球と同じく生命居住可能(ハビタブル)な惑星が回っており…知的生命がどこかで進(jìn)化している可能性は非常に高い」。それにもかかわらず、これまで地球外知的生命體が存在する証拠―それらの文明が発する電波や、探査機(jī)など―は確認(rèn)されていない。その理由として考えられるのが、ある文明が電波を発信したり宇宙へ探査機(jī)を送り出したりできる段階に達(dá)したときは、「気候変動か、核兵器、生物兵器、化學(xué)兵器による戦爭かを問わず、自滅するに足るほど技術(shù)が成熟したとき」だ。別の言い方をすれば、文明が高度に発展すればするほど、自らが排出?製造した有害物質(zhì)や大量破壊兵器により社會がぜい弱化し、長続きしにくくなるということだ。

この指摘は、現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で存在が確認(rèn)されていない地球外文明に対しては推論に過ぎないが、われわれ地球人類には完全に當(dāng)てはまる。ローブは続ける。「油斷していると、私たちの文明にとって向こう數(shù)世紀(jì)が最後の數(shù)世紀(jì)となることも十分ありうる」。この”予言“が現(xiàn)実のものとなった場合、知的生命體としての人類は、わずか數(shù)萬年(文字の使用を文明の始まりとした場合、1萬年足らず)でその”壽命“を終える。地球46億年の歴史の中ではほんの一瞬に過ぎない。

◆非常に危険な「殘り100秒」

ローブの指摘を一笑に付すことはできない。一段と深刻化する気候変動?!副匾胜楹吮鳏蚴褂盲工搿工裙预工?a target='_blank' href='http://www.wenhuatang.com/search.php?filter=ロシア'>ロシアによるウクライナ侵攻。人類文明の自滅は、決してありえない事態(tài)ではない。

米國の科學(xué)雑誌「ブレティン?オブ?ジ?アトミック?サイエンティスツ」は、人類の終末までの殘り時(shí)間を示す「終末時(shí)計(jì)」を毎年発表している。1947年に「殘り7分」で始まり、東西冷戦期に「2分」まで進(jìn)んだ後、冷戦の終結(jié)で「17分」まで戻した。しかし、その後の地球溫暖化の進(jìn)行や米國と中國?ロシアの対立、北朝鮮などの核兵器保有、さらに新型コロナウイルスのまん延などを背景に、1月発表の2022年版は前年に続き「殘り100秒」と、過去最短となった。同誌は「世界は非常に危険な狀態(tài)にある」と警告している。

このままだと2023年の終末時(shí)計(jì)はさらに進(jìn)むのは確実。人類は、自滅に向けた流れを食い止めることができるのか。當(dāng)面、ウクライナ危機(jī)がどう動くかが焦點(diǎn)になるだろう。

■筆者プロフィール:長田浩一

1979年時(shí)事通信社入社。チューリヒ、フランクフルト特派員、経済部長などを歴任。現(xiàn)在は文章を寄稿したり、地元自治體の市民大學(xué)で講師を務(wù)めたりの毎日。趣味はサッカー観戦、60歳で始めたジャズピアノ。中國との縁は深くはないが、初めて足を踏み入れた外國の地は北京空港でした。

※本コラムは筆者の個(gè)人的見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

noteに華流エンタメ情報(bào)を配信中!詳しくはこちら

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業(yè)務(wù)提攜

Record Chinaへの業(yè)務(wù)提攜に関するお問い合わせはこちら

業(yè)務(wù)提攜