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中國(guó)の探査機(jī)が火星への著陸に成功した。著陸は舊ソ連、米國(guó)に続き3カ國(guó)目。表面の探査は米國(guó)に続いて2カ國(guó)目となるというから長(zhǎng)足の進(jìn)歩である。上海交通大で講演した際の學(xué)生たちの「熱い思い」を想起した。
中國(guó)の無(wú)人探査機(jī)が4月15日に、火星への著陸に成功した?;鹦翘綎藱C(jī)の著陸は、舊ソ連、米國(guó)に続き3カ國(guó)目。表面の探査は米國(guó)に続いて2カ國(guó)目となるというから長(zhǎng)足の進(jìn)歩である。
2020年7月に打ち上げた火星探査機(jī)「天問1號(hào)」で探査車「祝融號(hào)」を積んだ一部が分離し、火星の北半球の「ユートピア平原」に著陸した。機(jī)體の表面が高溫になるなどの困難を乗り越えた。祝融號(hào)は地表の成分や環(huán)境などを探査する。カメラやレーダーを備え、データを火星軌道上の天問1號(hào)を経由し、地球に屆ける仕組み。中國(guó)は宇宙開発を推進(jìn)し、米國(guó)と対抗できる「宇宙強(qiáng)國(guó)」を目指すという。
このニュースは中國(guó)國(guó)內(nèi)に大々的に伝えられ、國(guó)民大衆(zhòng)が沸き立った。私はこの熱狂ぶりをテレビ畫面で観て、中國(guó)が有人宇宙飛行に初めて成功した2003年10月16日、上海交通大學(xué)で講演した際の學(xué)生たちの「熱い思い」を想起した。
講演の冒頭、有人宇宙飛行成功へのお祝いの言葉を述べると、學(xué)生たちから大きな拍手がわいた。聞いてみると、教授も含め皆朝5時(shí)に起きてテレビに見入っていたとのこと。上海交通大學(xué)は江沢民氏の母校でもある有力大學(xué)であり、宇宙飛行プロジェクトにも多くの卒業(yè)生がかかわっている。當(dāng)時(shí)、新型肺炎(SARS)騒ぎで少し沈滯気味だった雰囲気を一気に振り払い、國(guó)民に自信と誇りを與える歴史的な瞬間だったことは、學(xué)生たちの自信に満ちた顔を見てもはっきりと感じ取ることができた。
この時(shí)の講演會(huì)では、世界的に関心が高まりつつあったユニバーサルデザインをメーンテーマとして採(cǎi)り上げた。これまでは日本の経済発展の要因や最近の製造業(yè)の動(dòng)向を紹介してきたが、今回の聴衆(zhòng)が理工系の學(xué)生であることも踏まえ、設(shè)計(jì)?デザインという分野における最新のトピックとして紹介することにしたのである。
ユニバーサルデザインという分野は、當(dāng)時(shí)中國(guó)ではまだあまり一般化していない概念で、中國(guó)語(yǔ)にもそれに相當(dāng)する言葉は定まっていないとのことだった。一応「汎用設(shè)計(jì)」や「通用設(shè)計(jì)」といった言葉がそれに當(dāng)たるようである。
講演後、「ユニバーサルデザインは結(jié)局障害者のためではないのか?」「なぜ企業(yè)がそのようなことに取り組むのか?」「どのくらいコストがかさむのか?」など、學(xué)生から次から次へと率直な意見や質(zhì)問が飛んできた。いつものことながら新しいことを貪欲に吸収しようという強(qiáng)い意気込みが感じられた一方、やはりこの分野についての議論は、中國(guó)ではまだこれからという感觸であった。
その後中國(guó)経済はほぼ10%前後の成長(zhǎng)を達(dá)成、2008年の米リーマンショック時(shí)の大規(guī)模投資は「世界恐慌の危機(jī)」を救い、世界第2の経済大國(guó)に成長(zhǎng)した。安定成長(zhǎng)に減速したものの、日米歐など先進(jìn)國(guó)が低成長(zhǎng)にあえぐ中で、6%臺(tái)の成長(zhǎng)を維持、中國(guó)の経済発展は著しい。新型コロナ感染による世界的な経済失速からいち早く脫し、世界経済をけん引している。
一方で、沿海部と內(nèi)陸部の経済格差や都市內(nèi)部での貧困問題、環(huán)境問題など、さまざまな問題を抱えていることも事実である。日本や歐米の先進(jìn)諸國(guó)が段階的に遭遇してきた諸問題に、中國(guó)はグローバリゼーションという大きな潮流の中で、高度成長(zhǎng)と同時(shí)に直面していると言える。単に物質(zhì)的な豊かさだけでなく、精神的、文化的な豊かさが得られない限り、持続的な発展は望めないことは言うまでもない。
経済発展が再び軌道に乗り、宇宙分野の発展などで國(guó)威も大いに発揚(yáng)された今、中國(guó)はソフト面の充実という新たな発展の段階に差し掛かっている。社會(huì)的な諸課題の克服が待ったなしである。
中國(guó)は2019年1月に、月の裏側(cè)の撮影にも世界で初めて成功した。これに続く今回の火星軟著陸と探査であり、火星の表面の寫真も送られてきた。宇宙における米中競(jìng)爭(zhēng)も激化しそうだが、宇宙での対立は何としてでも回避すべきである。宇宙開発は「平和と協(xié)力」を主眼に推進(jìn)するよう切望したい。
<羅針盤篇64>
■筆者プロフィール:立石信雄
1959年立石電機(jī)販売に入社。1965年立石電機(jī)(現(xiàn)オムロン株式會(huì)社)取締役。1995年代表取締役會(huì)長(zhǎng)。2003年相談役。 日本経団連?國(guó)際労働委員長(zhǎng)、海外事業(yè)活動(dòng)関連協(xié)議會(huì)(CBCC)會(huì)長(zhǎng)など歴任?!弗蕙庭弗幞螗趣?a target='_blank' href='http://www.wenhuatang.com/search.php?filter=ノーベル賞'>ノーベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名譽(yù)文化博士。中國(guó)?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM(日本経営近代化協(xié)會(huì))名譽(yù)會(huì)長(zhǎng)。エッセイスト。
立石信雄
2020/11/22
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