<コラム>地震とはやり病は忘れた頃にやって來る

工藤 和直    2020年4月20日(月) 22時30分

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人口増減には、農作物の増減と自然災害(地震?洪水?臺風)に疫?。ㄌ烊欢?らい病?はしか?ペスト?インフルエンザ?新型コロナ等のはやり?。?、そして戦亂が関係してくる。

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2月3日節(jié)分、“鬼は外、福は內”の豆まき行事は、赤鬼(はやり病にかかって赤い顔)を追い出すという「感染病」退治祈禱の名殘だといわれる。今回世界的に発癥した新型コロナウイルス(COVID-19)で、既に20萬人近い方が命を奪われている。

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現(xiàn)在の日本の人口は1億2595萬人、中華人民共和國の人口は14億3378萬人と言われる。日本の戸籍(戸口)調査は7世紀崇神天皇の折に初めて実施され、その後平安時代初期に全國戸籍「庚午年籍」「庚寅年籍」が実施されたが、現(xiàn)在の様に一戸一戸を個別調査するのでなく、都市部を中心に田畑積數、郡郷數、租庸調の納稅額などから類推するもので、人口調査と言う點では誤差を多く含む。信頼がおけるのは、18世紀徳川吉宗8代將軍の全國調査以降である。

縄文時代の人口は縄文遺跡から色々な考古學者が推定するもので、日本全國で7.8萬人というから、一部族20~25人(4~5家族)とすると、今の區(qū)役所?市役所?町村役場周辺に5家族が住んでいるレベルで、他の部族に會う事もなく、爭いごとや食料爭奪の問題もなく、非常に平和な1萬年間であったと想像される。爭いは、人口増加とともに発生頻度が上がって來たのだ。

人口増減には、農作物の増減と自然災害(地震?洪水?臺風)に疫病(天然痘?らい病?はしか?ペスト?インフルエンザ?新型コロナ等のはやり?。?、そして戦亂が関係してくる。日本の人口推移を見ると、古代(縄文?彌生?古墳)は最大100萬人以下、上代(飛鳥?奈良)は400~500萬人、中古(平安)は500~600萬人、中世(鎌倉?室町)は600~1000萬人、近世(江戸時代)は3100萬人、近代(明治?大正?昭和)は3500萬人~1億人と順調に成長して來たかのように見える(表1)。

日本の歴史書や記録から、天平時代から江戸時代にかけて周期的にやってくる疫病に対し、ただ怯え祈禱し、感染者を迫害する所業(yè)が記載されている。日本書紀には崇神天皇の時代に人口の半分が疫病で死亡したと記載されている。聖武天皇が西暦752年に大仏建立した背景には、西暦735~737年にかけて発生した天然痘祈禱の試みがある。西暦737年は藤原四兄弟を含め人口の約1/4が死亡した天平のパンデミックであった。この天然痘は天平年間の遣唐使が中國からもたらしたものだ。

3世紀前半に邪馬臺國があり、三國「魏」に朝貢を行っていた(魏志倭人伝)。その使節(jié)から天然痘が邪馬臺國にもたらされ、國內に天然痘が大流行して滅んだという説もある。かつてスペインが南米インカ帝國にもたらした天然痘で人口の60~90%が死亡し、スペインに制服された史実もあるくらい天然痘は一國を滅ぼす大疫病であった(1980年WHOにより世界根絶宣言)。

江戸時代は、鎖國政策によって海外との交流が途絶えた時代であり、徳川幕府の政策で多くの農作地が開墾され、3000萬人程度の人口が270年の長きに維持されたが、四大飢饉といわれる冷夏による大飢饉が定期的に発生している。特に西暦1770年代に東北地方で発生した天明の大飢饉は盛岡藩の1/3が疫病と飢餓で餓死、“在町浦々死人山の如く、人肉を食らう”と記録がある(寫真1)。

昭和になっても1957年“アジアかぜ”で5700人、その後1968年“香港かぜ”で985人ほどの日本人が亡くなった。最近では2003年SARSや2009年新型インフルエンザ、2012年MERS等がアジアで吹荒れたが日本に犠牲者はなかった。しかし今回の新型コロナは容赦なく日本だけでなく世界を襲った。大飢饉や大疫病は地震と同じように、周期的にやって來るものだと理解すべきだ。だからこそ、日頃からの防衛(wèi)策が重要になる。

■筆者プロフィール:工藤 和直

1953年、宮崎市生まれ。1977年九州大學大學院工學研究科修了。韓國で電子技術を教えていたことが認められ、2001年2月、韓國電子産業(yè)振興會より電子産業(yè)大賞受賞。2004年1月より中國江蘇省蘇州市で蘇州住電裝有限公司董事総経理として新會社を立上げ、2008年からは住友電裝株式會社執(zhí)行役員兼務。2013年には蘇州日商倶楽部(商工會)會長として、蘇州市ある日系2500社、約1萬人の邦人と共に、日中友好にも貢獻してきた。2015年からは最高顧問として中國関係會社を指導する傍ら、現(xiàn)在も中國関係會社で駐在13年半の経験を生かして活躍中。中國や日本で「チャイナリスク下でのビジネスの進め方」など多方面で講演會を行い、「蘇州たより」「蘇州たより2」などの著作がある。

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