<コラム>新型肺炎後の中國、テレワークの発達(dá)、圧倒的なデジタル化でオフィスワーク最先端へ?

高野悠介    2020年2月29日(土) 20時(shí)10分

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新型肺炎の防疫體制下、中國社會(huì)ではさまざまな変化が起こっている。厳しい移動(dòng)制限と接觸制限を受け、オンラインへの依存が高まった。寫真は武漢。

新型肺炎の防疫體制下、中國社會(huì)ではさまざまな変化が起こっている。厳しい移動(dòng)制限と接觸制限を受け、オンラインへの依存が高まった。中國メディアには「宅経済」「線上(オンライン)生活」の文字が躍る。その中から見えてきた未來もある。その中からまず働き方についてみて行こう。

■テレワークの広がり

2019年の中國は「996(9時(shí)から21時(shí)まで週6日勤務(wù))」が流行語となった。今回、新型肺炎によるテレワーク増加は、996の改善に役立つのだろうか。

2月3日以降、1000萬社、2億人を超えるサラリーマンが、テレワークから仕事に復(fù)帰し始めた。オフィスビジネスツールが、ハード、ソフトともに爆売れした。ここで話題となったのは、その夜アリババの「釘釘」、テンセントの「企業(yè)微信」がトラフィック急増により、システムダウンした件だ。中國IT巨頭2トップの有力ツールが、そろって討ち死にしたのである。まずその「釘釘」「企業(yè)微信」とは何かを見て行こう。

■アリババ「釘釘(DingTalk)」

アリババは2014年、中國企業(yè)の事務(wù)効率アップを目指す、オールインワンオフィスツール「釘釘(DingTalk)」を発表した。日本語版もあり、無料でダウンロードできる。Wechat Work(企業(yè)微信)など、テンセントのSNS要素を意識(shí)して作られた。

その釘釘のダウンロードは激増、2月上旬には、7日連続でアップルストアのトップアプリとなった。また関連トラフィックは、最大100倍に増大した。そのため釘釘の技術(shù)陣は、オンラインオフィスのソリューションを緊急開発した。わずか2時(shí)間で1萬臺(tái)のクラウドサーバーを設(shè)置、ビデオ會(huì)議、ライブ放送等の需要に応じた。

■テンセント「企業(yè)微信(Wechat Work)」

「企業(yè)微信」はアリババのライバル、テンセントのオフィスコラボレーションツールである。これは明確に「釘釘」を意識(shí)して作られた。50業(yè)種と250萬の企業(yè)をカバーし、アクティブユーザーは6000萬、中國500強(qiáng)企業(yè)のうち80%が利用しているという。2萬1000の提攜パートナー、470萬のオンラインシステムと接続し、ミニプログラム、企業(yè)間決済など、13類390種に上るテンセントのオンラインサービスを利用できる。

1月28日、企業(yè)微信はリモートオフィスガイドを発表、防疫體制の間は、サービスを維持すると表明した。しかし、2月3日のシステムダウンを防ぐことはできなかった。

2月15日には、國民的SNS、Wechatとの連攜を簡略化、顧客関係、顧客群、顧客朋友圏の効能を、システムの承認(rèn)を経ず使えるようにした。利便性は格段に向上したが、反面公私の境はあいまいとなった。

■バイドゥ(百度)、ファーウェイバイトダンスも參戦

その他のIT巨頭も攻勢をかけている。バイドゥの「百度HI」ファーウェイの「WeLink」、TikTokのバイトダンスが手掛ける「飛書(海外版Lark)」である。

百度HI…社內(nèi)グループコミュニケーションツール「百度HI」をオープン化、企業(yè)向けビデオ會(huì)議、インスタントメッセージなど無償提供。

WeLink…やはり社內(nèi)ツールをオープン化した。釘釘に似ている。ファーウェイクラウドのサービスの1つとして販売している。

飛書(Lark)…IT、メディア、法律、リテール、教育等、特定業(yè)界をターゲットとし、汎用性は追求していない。日本でも英語版ダウンロード可能。

■まとめ

しかし、一般的なオフィスワークでは、國民的SNS、WechatまたはQQと、マイクロソフトOfficeツールの組み合わせが主流である。それに加えてビデオチャットZOOMやSkypeを使う。

これに対し、中國のビジネスコミュニケーションツールは、これらを一體化し、社內(nèi)管理がしやすく、異動(dòng)による事務(wù)引継ぎも極めて簡単になるという。日本にはないツールで、実際どこまでオフィス環(huán)境を変えられるだろうか。

春節(jié)休暇入りの1月24日から2月10日までの間、釘釘のアクティブユーザーは69.1%、企業(yè)微信は15.2%、ZOOMは301.4%伸びたという。テレワークの増殖は明らかだ。

IT巨頭たちのグループ企業(yè)と取引先だけのローカルチェーンで終わるのか、それとも一般化を果たし、マイクロソフトを駆逐するのか。新型肺炎終息後の中國のオフィスは、歐米をしのぐ効率化を果たし、世界最先端に立っているかも知れない。

■筆者プロフィール:高野悠介

1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株(現(xiàn)パンパシフィック)青島事務(wù)所長、上海事務(wù)所長を歴任、中國貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上?,F(xiàn)在は中國人妻と愛知県駐在。最先端のOMO、共同購入、ライブEコマースなど、中國最新のB2Cビジネスと中國人家族について、ディ-プな情報(bào)を提供。著書:2001年「繊維王國上?!箹|京図書出版會(huì)、2004年「新?繊維王國青島」東京図書出版會(huì)、2007年「中國の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國の一族の中で」Amazon Kindle。

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