<コラム>伝統(tǒng)を守ることによって人は威厳が持てるようになる

海野恵一    2019年7月30日(火) 21時(shí)0分

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前回は対応する相手によって心が動(dòng)いていけないという話をしました。そうした心の平靜を保つ修練の場(chǎng)が家庭であり、妻であると言いました。ですから、職場(chǎng)と家庭の両立という考え方自體がおかしいのです。寫(xiě)真は孔子像。

前回は対応する相手によって心が動(dòng)いていけないという話をしました。そうした心の平靜を保つ修練の場(chǎng)が家庭であり、妻であると言いました。ですから、職場(chǎng)と家庭の両立という考え方自體がおかしいのです。家庭がうまく行っていれば、職場(chǎng)もうまくいくのです。さて、こうした心の修練をしていけば、心が広くなり、自ら自分の真心を偽らず、言うことと行うことが一致するようになり、誰(shuí)が見(jiàn)ていなくても自分を修めることができるようになります。これを「大學(xué)」では「慎獨(dú)」と言います。こうした修練をしていない人は、誰(shuí)も見(jiàn)ていないと悪事を働き、不善を?yàn)椁工韦扦?。さて、今回は、どのようにすれば威厳がでてくるのかについてお話ししたいと思います?/p>

伝統(tǒng)を守れば威厳が持てるようになります伝統(tǒng)を守って、修練を重ねていけば自然と威厳が出て來(lái)るのであり、寛大な心を持てるようになります。なぜそうなるのかは儒學(xué)には書(shū)いてありません。伝統(tǒng)を守るということについて、孔子は以下のようなことを言っています。

子貢が毎月1日に行われる告朔(こくさく:毎月1日に祖霊に羊を捧げて、祖廟に保管してあった天子からもらったその月の暦を人民に告げる祭事)に捧げられる羊をやめようと提案して、孔子はこう答えられました。

「子貢よ、お前は羊を惜しむだろうが、私は伝統(tǒng)が失われる事を惜しむ。」(八佾第三の十七)

孔子は羊の命よりも、伝統(tǒng)を守ることが大事だと言っています。昨今の日本人はこうした伝統(tǒng)をないがしろにしてしまう傾向があるようです。新しいものを取り言えることは大事なことですが、それは伝統(tǒng)をしっかり守った上で、行うべきでしょう。そうすることによって、人間の重みが出てくるのです。

呂坤(りょこん 1536-1618)の書(shū)いた呂新吾にこういう言葉があります。

深沈厚重(しんちんこうじゅう) 是第一等素質(zhì)

磊落豪遊(らいらくごうゆう) 是第二等素質(zhì)

聡明才弁(そうめいさいべん) 是第三等素質(zhì)

意味は以下の通りです。

第一等の人物はどっしりと落ち著いて深みのある人物のことである。

第二等の人物は細(xì)事にこだわらない豪放な人物である。

第三等の人物は頭が切れて弁の立つ人物である。

人間の最も大事な資質(zhì)は深沈厚重な人だと言っています。要するにどっしりとして威厳がある人のことです。どうすればこうした人物になれるのかといいますと物事に惑わず、今までの長(zhǎng)い伝統(tǒng)を守ることだと昔の人は言っています。今の人から見(jiàn)れば保守的だと批判されそうですが、そうしたことが人間としての重さをもたせるのです。

伝統(tǒng)を守ることによって、いわゆる「禮」で言うところの威儀(立ち居振る舞いに威厳を示す作法)が身についてくるのです。こうして威儀が身についてくれば、そうした振る舞いが社會(huì)に認(rèn)知されていきます。現(xiàn)代の人は伝統(tǒng)とか昔からのしきたりを排除したがりますが、それは間違いです。儒學(xué)はこうした過(guò)去のしきたりを集大成したものですので、孔子が出てくる以前の歴史を合わせると五千年以上も前のことを守ってきたと言えるのです。そうしたことは時(shí)代の変遷の中で、その時(shí)代にそぐわないものが多々でてきますが、それでも、そうした言い伝えの儒學(xué)の教えを守ることによって、自信と威厳がでてくるのです。それは長(zhǎng)い數(shù)千年の時(shí)を経てきた言葉だからです。

翻って、日本の歴史は天皇家の歴史です。2000年以上の伝統(tǒng)を守ってきた國(guó)は世界で日本しかありません。こうした日本人は江戸時(shí)代の儒學(xué)を通じて、こうした伝統(tǒng)をしっかりと認(rèn)識(shí)してきました。それが威厳となり矜持となったのです。今の日本人はそうした日本にしか持っていない伝統(tǒng)を忘れてしまっています。非常に殘念なことです。昔の人は背筋をピンと伸ばした威厳を持った人物がたくさんいました。ぜひ、こうした伝統(tǒng)を維持して、威厳を身につけていきたいものです。

■筆者プロフィール:海野恵一

1948年生まれ。東京大學(xué)経済學(xué)部卒業(yè)後、アーサー?アンダーセン(現(xiàn)?アクセンチュア)入社。以來(lái)30年にわたり、ITシステム導(dǎo)入や海外展開(kāi)による組織変革の手法について日本企業(yè)にコンサルティングを行う。アクセンチュアの代表取締役を経て、2004年、スウィングバイ株式會(huì)社を設(shè)立し代表取締役に就任。2004年に森田明彥元?dú)叭招侣務(wù)撜h委員長(zhǎng)、佐藤元中國(guó)大使、宮崎勇元経済企畫(huà)庁長(zhǎng)官と一緒に「天津日中大學(xué)院」の理事に就任。この大學(xué)院は人材育成を通じて日中の相互理解を深めることを目的に、日中が初めて共同で設(shè)立した大學(xué)院である。2007年、大連市星海友誼賞受賞?,F(xiàn)在はグローバルリーダー育成のために、海野塾を主宰し、英語(yǔ)で、世界の政治、経済、外交、軍事を教えている。海外事業(yè)展開(kāi)支援も行っている。

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