<コラム>ええ???日本にかつて存在した特殊銀行が長春市でまだ営業(yè)?

工藤 和直    2019年2月13日(水) 23時20分

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橫浜正金銀行は、かつて存在した日本の特殊銀行で外國為替システムが未確立だった明治時代に日本の不利益軽減のため、現(xiàn)金(正金)で貿(mào)易決済を行なうことを主な業(yè)務とした。寫真は筆者提供。

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橫浜正金銀行(Yokohama Specie Bank,Ltd.)は、かつて存在した日本の特殊銀行で外國為替システムが未確立だった明治時代に日本の不利益軽減のため、現(xiàn)金(正金)で貿(mào)易決済を行なうことを主な業(yè)務とし、橫浜市中區(qū)馬車路に本店を置いた(寫真1)。東京銀行(現(xiàn)在の三菱東京UFJ銀行)の前身である。貿(mào)易金融?外國為替に特化した銀行であり、やがて列強の仲間に加わっていく日本を國際金融面で支え、香港上海銀行、チャータード?マーカンタイル銀行と並ぶ外國為替銀行へと発展して行った。第二次世界大戦においては日本の軍需に必要な外國通貨収集の為の機関とみなされ、敗戦後の1946年(昭和21年)にGHQの指令により解體?清算された。

その他の寫真

ここに1枚の(寫真2)がある。長春市駅前から斜め左の勝利大街(舊日本橋通り)17號に橫浜正金銀行のネーム石刻が堂々と見えている長春(新京)支店跡である。1922年竣工(地上2階?地下1階、465坪)、最近まで長春サーカス雑技場として使われ、今は改裝中である。1946年に解體された銀行が、どうして名稱を隠さず100年間近くそのまま使われたのか、実に不思議であり実に面白い。

橫浜正金銀行は1894年代(明治27年代)から1900年代にかけての日本の資本主義の確立期に、輸出の増大による正貨の吸収?清國賠償金の回収?外債発行や軍用切符の取扱い業(yè)務を擔當、明治政府の財政?金融政策に対応した重要な役割を擔った。正金銀行は設立當初から大蔵省の監(jiān)督指導のもと、日本銀行との協(xié)力関係強化が図られた。1897年(明治30年)には日本銀行は正金銀行頭取に相馬永胤、副頭取に高橋是清(前日本銀行支店長)を推薦。1898年(明治31年)には、高橋は歐米での金融事情調(diào)査のためロンドンに出張したりしている。1899年(明治32年)3月、高橋是清は日本銀行副総裁に就任、日露戦爭開戦の1904年(明治37年)2月24日に外債発行の大役を擔い、秘書の深井英五をともなってロンドンに赴任、ロスチャイルド家?カッセル家?ベーリング兄弟商會?アメリカのクーンロエブ商會(代表:ヤコブシフ)などの大口引き受け者と軍事外債募集に成功した経緯がある。

日本政府は正金銀行に中國における一覧払手形(鈔票)の発行と軍用切符の整理、満州各支店監(jiān)督の任に當たらせ、元上海総領(lǐng)事の小田切萬壽之助を顧問として採用している。中國で発行された「橫浜正金銀行券」は中國大陸9店舗で発行され、中國でのみ使用可能な銀行券であった。

正金銀行は中國內(nèi)に25カ所ほどあったとされるが、確認されるのは以下14カ所である。大連支店(1909年と現(xiàn)在:寫真3)?北京支店(1910年)?ハルビン支店(1912年)?青島支店(1919年:寫真4)?漢口支店(1921年)?上海支店(1924年)?奉天支店(1925年:寫真5)?天津支店(1926年)?新京(長春)支店(1922年)?牛荘(営口)支店?開原支店?広州支店?済南支店?徐州支店などである(他に香港支店や舊満州支店がある)。

上海支店(寫真6)は南浦沿いの外灘にあるが、店內(nèi)はまさに建設當初と同じで中央の天井からのシャンデリアが特徴である。また、天津支店(寫真7)は舊イギリス租界地であった解放北路80號にある。現(xiàn)在は中國銀行となっているが、上部の英語表示刻印の下に、“YOKOHAMA SPECIE BANK” が、ぼんやり浮び上がって見える。まさにここが正金銀行であったことがすぐ理解できる。

■筆者プロフィール:工藤 和直

1953年、宮崎市生まれ。1977年九州大學大學院工學研究科修了。韓國で電子技術(shù)を教えていたことが認められ、2001年2月、韓國電子産業(yè)振興會より電子産業(yè)大賞受賞。2004年1月より中國江蘇省蘇州市で蘇州住電裝有限公司董事総経理として新會社を立上げ、2008年からは住友電裝株式會社執(zhí)行役員兼務。2013年には蘇州日商倶楽部(商工會)會長として、蘇州市ある日系2500社、約1萬人の邦人と共に、日中友好にも貢獻してきた。2015年からは最高顧問として中國関係會社を指導する傍ら、現(xiàn)在も中國関係會社で駐在13年半の経験を生かして活躍中。中國や日本で「チャイナリスク下でのビジネスの進め方」など多方面で講演會を行い、「蘇州たより」「蘇州たより2」などの著作がある。

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