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1987年冬、上海虹橋空港に降り立ち、生まれて初めて中國の本土に足を踏み入れた。上海市南京路は異常なくらい自転車があふれていた。寫真は筆者提供。
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1987年冬、上海虹橋空港に降り立ち、生まれて初めて中國の本土に足を踏み入れた。上海市南京路は異常なくらい自転車があふれていた。上海から蘇州までまだ高速道路はなく自動車で5時間近くかかった。2500年前からある京杭大運河を越えて蘇州高新區(qū)へ渡る獅山橋はまだなく、寒山寺付近から渡し船で対岸に渡った記憶がある。
【その他の寫真】
(寫真1)は1990年代初期、まだなかったカルフール付近から見た高新區(qū)である(1989年に中央の獅山橋が完成)。SND(高新區(qū)管理委員會)や金獅大廈ビルが建築中である。濱河路との交差點にまだ赤い新區(qū)のモニュメントはできていない。(寫真2)は最近の高層ビルが増えた高新區(qū)である。蘇州に工場進出のため、獅山大橋南近くにあった桜並木では蘇州一だった橫河電機さんへ、事情収集のため何度と訪問した(現(xiàn)在は移転、桜木も伐採された)。1994年くらいから“ぼちぼち”日本料理屋らしきものができてきた(現(xiàn)在もある一番館が最初)。いつしかこの500メートルの商業(yè)街を“日本人街”と呼ぶようになった。
2003年春、SARS(重癥急性呼吸器癥候群)感染で多くの方が犠牲となった蘇州に、家族に「どうしても行くの?」と言われながらも出張した。晝は蘇州市政府との交渉や銀行回りなどで時間がつぶれたが、“駐在者外出禁止令”が出ているが、“出張者禁止令”はないのを口実に夜な夜な“日本人街”に繰り出した。當(dāng)時の日本人街はまだ道幅が半分のドブ板を渡るような泥道であった。SARS騒ぎで人影も少なくどの店も客はほとんどない狀況、いつも行くのは橋の橫にある日本料理「伊藤園」2階にあった「蝶」と言うスナックであった。この厳萍(Yan Ping)ママとは銀座以來の知り合いでもあった。その後、2004年2月から正式に蘇州駐在となった。(寫真3)は“日本人街”入口にあった懐かしいイルミネーションゲートである(2012年の反日暴動事件後に解體)。
高新區(qū)建設(shè)が始まったのは1986年6月13日である。1992年11月12日に「蘇州國家高新技術(shù)産業(yè)開発區(qū)」と命名された。面積は223.4平方キロメートルである。當(dāng)然開発するにあたり多くの道路工事も著工し、今では當(dāng)然のようにある道路名もそれぞれの歴史がある。開発を進める上で出したコンセプトは「真山真水園中城」である。このため南北の街道は「水」に関係し、東西の街道は「山」に関係する名稱になっている(例えば獅山路)。
この“日本人街”最大の存亡の時が、6年前の2012年9月15日の反日暴動事件である。なじみの日本料理店?スナックに近隣の日系企業(yè)やイズミヤ百貨店が暴徒で破壊され、その後2週間は営業(yè)ができない狀況となった。(寫真4)は暴徒によってひっくり返されたレクサスである。(寫真5)は頻繁に通ったスナック「Color」の玄関である。玄関ドアやガラス壁は破壊されたが、現(xiàn)在も王靜ママは元気で営業(yè)されている。この事件當(dāng)時、“日本人街”を中心に8000人ほどの邦人が高新區(qū)に住み、蘇州市內(nèi)だけでも1萬人以上が住む町であったが、その後はチャイナリスクという事で、進出日系各社が事業(yè)を縮小し、現(xiàn)在はピーク時の半數(shù)と激減している。そして現(xiàn)在、“日本人街“は日本人と中國人が共に平和に暮らす“日華街”となっている。
■筆者プロフィール:工藤 和直
1953年、宮崎市生まれ。1977年九州大學(xué)大學(xué)院工學(xué)研究科修了。韓國で電子技術(shù)を教えていたことが認められ、2001年2月、韓國電子産業(yè)振興會より電子産業(yè)大賞受賞。2004年1月より中國江蘇省蘇州市で蘇州住電裝有限公司董事総経理として新會社を立上げ、2008年からは住友電裝株式會社執(zhí)行役員兼務(wù)。2013年には蘇州日商倶楽部(商工會)會長として、蘇州市ある日系2500社、約1萬人の邦人と共に、日中友好にも貢獻してきた。2015年からは最高顧問として中國関係會社を指導(dǎo)する傍ら、現(xiàn)在も中國関係會社で駐在13年半の経験を生かして活躍中。中國や日本で「チャイナリスク下でのビジネスの進め方」など多方面で講演會を行い、「蘇州たより」「蘇州たより2」などの著作がある。
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