2012年6月17日、中國のジャーナリスト、王錦思（ワン?ジンスー）氏は「中國大陸はなぜ今回の『保釣』運(yùn)動(dòng)を中止させたのか？」と題した記事を中國のブログサイト?鳳凰博報(bào)に掲載した。以下はその內(nèi)容。

【その他の寫真】

中國の民衆(zhòng)が「神舟9號(hào)」の打ち上げ成功に沸く中、民間による「保釣運(yùn)動(dòng)」（尖閣諸島保護(hù)運(yùn)動(dòng)）が阻止された。どうやら中國政府から「戻れ」との命が下ったようだが、どの報(bào)道も歯切れが悪くイマイチ詳細(xì)がはっきり分からない。

6月14日、釣魚島（日本名：尖閣諸島）の保護(hù)活動(dòng)を展開する民間の華人団體「世界華人保釣連盟」の幹部は、抗議船がすでに中國本土から出航し、順調(diào)にいけば一両日中に尖閣諸島に到著すると明かした?？棺h船は少なくとも1隻としたが、出航した港など詳細(xì)は明かさなかった。同連盟は同日午後、石原慎太郎東京都知事の尖閣諸島購入計(jì)畫に抗議するため、香港の日本総領(lǐng)事館付近でデモも行っている。

ところが、中國政府が途中でこれを止めに入り、結(jié)局、この「保釣運(yùn)動(dòng)」は抗議船が尖閣諸島に到著する前にお流れになってしまった。當(dāng)局がどんな手段でこれを止めさせたのかは分からない。まさか、彼らが自ら煙幕弾を使って姿を消したわけでもあるまい。では、一體なぜ中國政府はそんなことをしたのか？

日中國交正?；?0周年を迎えた今年、両國は「日中國民交流友好年」として民間交流の活発化を図っている。そんな中、中國の民間団體がこのような行動(dòng)に出たのでは、おめでたい雰囲気はぶち壊しだ。中國政府は彼らの行動(dòng)が日中関係に影響することを恐れたのだろう。

だが、このままでは民間の怒りが中國政府に向いてしまう。そこで、その埋め合わせとして海洋調(diào)査船を尖閣諸島に送り込んだようだ。日本メディアは16日、第11管區(qū)海上保安本部が同日午後0時(shí)半ごろ、久場島から北西約90kmの日本の排他的経済水域（EEZ）で中國の海洋調(diào)査船「東方紅2號(hào)」が航行しているのを発見したと伝えている。

それでも、日本が尖閣諸島をめぐる挑発を止めない限り、中國の各勢力も「保釣運(yùn)動(dòng)」を止めることはないだろう。これが彼らの合言葉だ。「尖閣諸島はご先祖様が殘してくれた大切な領(lǐng)土。命懸けで守ることをここに誓う！」（翻訳?編集/NN）

●王錦思（ワン?ジンスー）

吉林省出身、北京在住のジャーナリスト。北京大學(xué)でメディア學(xué)を?qū)煿?。日中歴史問題や抗日戦爭史を研究課題としている。著書に「日本行、中國更行」。11年3月に日本で「中國『反日』活動(dòng)家の証言」を出版。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。