日本に上陸した中國のシェア自転車、果たして成功するのか―中國コラム

人民網(wǎng)日本語版    2017年8月3日(木) 14時10分

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中國のシェア自転車?モバイク(摩拜単車)が、福岡に日本法人を設(shè)立し、このほど正式に日本に上陸した。

中國のシェア自転車?モバイク(摩拜単車)が、福岡に日本法人を設(shè)立し、このほど正式に日本に上陸した。モバイクの上陸を受け、九州の中心都市である福岡市の高島宗一郎市長は、「簡単で使いやすいスマートシェア自転車サービスを福岡に攜えてきてくれたモバイクを歓迎している。長い歴史と文化を誇る福岡に活気を注入してくれた」と熱く語った。(文:叢雲(yún)峰。文匯報掲載)

モバイクは日本市場を開拓する計畫を入念に策定し、日本の自治體と連攜して、今年中に札幌など10都市でサービス提供を開始する予定。そして、日本でシェア自転車を普及させ、市場で優(yōu)位な立場を確立したい考えだ。モバイクの日本での運営スタイルは中國でのそれとほぼ同じで、料金は30分につき100円(暫定)?!弗伐Дⅴ辚螗哎旦`ビス」と「モバイル決済」がセールスポイントのモバイク日本上陸は、日本で大きな話題を呼んでいる。

しかし、「話題先行」で、モバイクはまだ日本で大人気とはなっていないのが現(xiàn)実だ。コンビニ最大手?セブンイレブン北京の董事長、総経理を務(wù)める內(nèi)田慎治氏は最近、中國のシェア自転車を大絶賛しながらも、「シェア自転車のプロジェクトをこれほど大きな規(guī)模で実施できる場所は中國だけだろう。日本では恐らく難しい」との見方を示した。

▼日本にも早くからあるシェア自転車

実際には、日本にもすでにローカルのシェア自転車プロジェクトが存在している。日本のシェア自転車は大きく分けて3種類ある。その一つは、各自治體が運営する公共自転車で、通常、地域內(nèi)の地下鉄駅にある駐輪場を中心にして貸出や返卻が行われている。

もう一つは學(xué)內(nèi)自転車シェアサービス?COGOO。2011年8月に、リレーションズが東京で運営をスタートさせた。ターゲットは大學(xué)內(nèi)で移動する人々で、學(xué)生や教職員は無料で利用できる?,F(xiàn)在までに、橫浜國立大學(xué)、千葉大學(xué)、京都大學(xué)、大阪大學(xué)、一橋大學(xué)、九州大學(xué)でサービスが展開されている。COGOOの自転車を利用する方法は、専用アプリで會員登録をして、パスワードをゲットして開錠する。學(xué)內(nèi)に設(shè)置されたCOGOO駐輪場であれば、どこでもレンタルと返卻が可能だ。

日本で、本當(dāng)の意味で商業(yè)目的のために運営されているシェア自転車プロジェクトは、株式會社NTTドコモ?バイクシェアが全國規(guī)模で運営するベイバイク。ベイバイクは駅や公共施設(shè)の近くに設(shè)置され、貸出と返卻は固定のサイクルポートで行われる。自転車だけでなく、電動アシスト自転車もあるのが特徴で、坂道の多い日本に適している。ただ、ベイバイクを利用しようとした場合、その手続きはやや煩雑となる。まず氏名、連絡(luò)先、確認(rèn)用のメールアドレス、クレジットカード情報などを入力してアカウントを作成し、パスワードを入力するか、ICカードをかざすなどして開錠し、返卻する時はクレジットカードか交通系ICカードで決済する。

その他、シェアサイクルのCOGICOGIは、訪日観光客をターゲットに絞り、快適な旅行を楽しんでもらおうと、シェア自転車プロジェクトを展開している。COGICOGIは全てが電動アシスト自転車で、他のプロジェクトと同じく、固定のポートで借り、返卻しなければならない。

▼數(shù)々の制約がシェア自転車発展の足かせに

日本でも早くからシェア自転車プロジェクトが展開されているものの、発展や普及、規(guī)模には限界がみられる。日本で最も成熟しているプロジェクト?ベイバイクでも、2008年に構(gòu)想が立ち上がり、10年に小規(guī)模で試験的に実施されたが、現(xiàn)在に至っても日本の一部の地域で數(shù)千臺の自転車を投じているに過ぎず、東京を例にとっても、200ポートで2500臺の自転車が投じられているに過ぎない。日本でシェア自転車がなかなか普及しないのは、公共のスペースの管理制度が厳しいことや特殊な國土狀況、日本人がプライバシーを特に気にしている點などと密接な関係がある。

まず、中國などの自転車大國と比べると、日本の國土は細(xì)長く、人口密度も高いため、多くの道や歩道は狹く、自転車専用レーンが設(shè)置されているところはほとんどない。自転車専用の交通施設(shè)という點で、日本は他の國に後れを取っている。また、日本には、世界で最も厳格とも言える、自転車管理法規(guī)がある。そのため、日本でシェア自転車を運営するためには、まず、関連當(dāng)局の申請を経て、固定のサイクルポートに関する問題を解決しなければならない。東京や大阪、橫浜など、地価が非常に高い大都市では、中國のように、街中の一部に白線を引いて駐輪場にし、大量のシェア自転車を置いておくということはほぼ不可能だ。日本でシェア自転車を展開している企業(yè)は、駐輪場を増やすのが難しいというのがネックになり、利用者は必要な時に自転車を見つけることができない、目的地に著いたのに返卻場所がないという狀況に陥ってしまう。

また日本には自転車専用レーンがないというのも弊害となっている。歩道も道路も狹いため、自転車と歩行者が楽々と通行できるスペースはないのに加えて、交通ルールを守らない自転車?yán)谜撙瑝垽à皮い毪郡?、日本では近年、自転車が歩行者に接觸する事故が急増している。また、日本では、まずサービスを展開して、問題が見つかるとそれを解決するという方法を取ることはできない。企業(yè)は通常、初めから入念な計畫を策定しなければならない。なかでも、事故が起きた時に、どのように賠償問題を処理するかというのは最も重要なポイントとなる。もし、違反行為や賠償問題が多発した場合、日本では事故の賠償金は非常に高額であるため、運営企業(yè)にとっては資金問題を抱えることになる。

さらに、日本の都市の地下鉄、電車、公共バス、タクシーなどの公共交通機(jī)関は非常に便利で、公共自転車が発展できる余地がほとんど殘されていない。特に、東京や大阪など人口が密集している大都市では、公共バスが非常に便利で、「駅から會社」、「駅から家」などの「殘りの1キロ」という問題はほとんどない。その他の都市は交通機(jī)関が大都市ほど発達(dá)していないものの、シェア自転車のプロジェクトを支えるだけの人口がない。そして、日本は自転車大國でもある。日本自転車産業(yè)振興協(xié)會の統(tǒng)計によると、日本の自転車保有臺數(shù)は現(xiàn)在、8665萬臺に達(dá)しており、中國、米國に継ぐ、世界3位の自転車大國だ。一人當(dāng)たりの保有臺數(shù)を見ても、平均約0.7臺で、中國の0.5臺を上回って、世界6位につけている。ほとんどの人が自分の自転車を持っているというのであれば、シェア自転車など必要とするだろうか?

その他、日本人はプライバシーの保護(hù)を特に重視する。シェアリングエコノミーに興味はあるものの、個人情報が効果的に保護(hù)されるのかを強(qiáng)く懸念している。特に、スマホを使ったモバイル決済に対しては慎重な姿勢を示し、日本では、中國のような巨大なモバイル決済市場を形成するのは至難の業(yè)だ。そのため、「シェアリング」と「モバイル決済」をセールスポイントとするシェア自転車に、日本人は興味は示しても、受け入れには慎重な態(tài)度を示す。

環(huán)境保護(hù)への関心が高まっている今の時代、自転車は環(huán)境にやさしく、便利であり、シェアリングエコノミーが急速に発展するにつれ、シェア自転車という理念が誕生し、そして急成長を見せ、確実に成果を収めている。しかし、シェア自転車の登場により、人々の生活が便利になったと同時に、多くの課題も出てきている。そのため、どの國、どの都市でもそれが成功できるかには、確かに疑問が殘る。制限の多い日本の市場で、中國のシェア自転車が成功を収めることができるかは、日本市場を正しく調(diào)査し、実際の狀況に適応できるかにかかっている。(提供/人民網(wǎng)日本語版?編集KN)

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