<コラム>蘇州に殘る「日本國(guó)領(lǐng)事館」跡を訪ねて

工藤 和直    2017年6月9日(金) 0時(shí)10分

拡大

蘇州城內(nèi)南の人民橋を越えた南門路南に、ヨーロッパ建築様式の蘇州領(lǐng)事館を1902年竣工し、上海領(lǐng)事館の分館とした。當(dāng)時(shí)はまだ鉄道がなく、蘇州に行くには、上海市外灘北の蘇州河から船で行くしかなかった。筆者撮影。

現(xiàn)在中國(guó)には、北京大使館の他に香港?広州?上海?重慶?瀋陽(yáng)?青島に総領(lǐng)事館がある(大連は出張事務(wù)所)。戦前には、天津?漢口(武漢)?奉天?長(zhǎng)春?上海?広州?重慶?ハルビン?青島?福州?杭州?鄭州?蘇州など39カ所ほどあった。のちに総理大臣となる吉田茂は、入省後20年間中國(guó)勤務(wù)で、天津?奉天総領(lǐng)事の経験があった。

蘇州城內(nèi)南の人民橋を越えた南門路南に、ヨーロッパ建築様式の蘇州領(lǐng)事館を1902年竣工し、上海領(lǐng)事館の分館とした。當(dāng)時(shí)はまだ鉄道がなく、蘇州に行くには、上海市外灘北の蘇州河から船で行くしかなかった。

當(dāng)時(shí)中國(guó)で一番の工業(yè)は、製糸絹織物業(yè)である。財(cái)閥の一つであった片倉(cāng)製糸(現(xiàn)在の片倉(cāng)工業(yè))は、明?清時(shí)代から繭の市場(chǎng)で成長(zhǎng)している蘇州に目をつけ、領(lǐng)事館付近に瑞豊繭行という製糸工場(chǎng)建設(shè)に著手した。今は、蘇州金葉糸服有限公司敷地內(nèi)である。そこはシルク製品を扱うショッピング施設(shè)にもなっているが、その施設(shè)に隣接して「日本國(guó)領(lǐng)事館」跡がある。

日本人が作ったとすぐ分かる石造り3階建てである。上海外灘の石造り建築物には規(guī)模で負(fù)けるが、非常に立派なヨーロッパ風(fēng)建物である。特徴は、東方向を向いて玄関があること。東京を意識(shí)したのだ。蘇州市文化財(cái)であることも表示されていた。玄関扉を開けて入った室內(nèi)には、金葉の職員が常駐し、全部を見ることは許可されなかった。各部屋には暖爐があり、ここで領(lǐng)事館業(yè)務(wù)をしていた事がすぐ理解できた。中央部に吹き曝しの階段があり、2階から上に行くことができた。総領(lǐng)事公室は突き當(dāng)たりの20畳程度の広さである。部屋から外に通じるベランダを歩くと、周囲の木々に包まれ最良の環(huán)境であると感じられる。

領(lǐng)事館跡から見て北東部、ちょうど南門路に接する付近に小學(xué)校跡地がある。かつて「蘇州尋常高等小學(xué)?!工项I(lǐng)事館西側(cè)にあったが、工場(chǎng)建設(shè)でこの跡地に移設(shè)したのかもしれない。當(dāng)時(shí)22名の生徒がいたと記録されている。また、1920年代當(dāng)時(shí)の在留邦人數(shù)は78名と記録されている。 寫真は2013年11月に在上海日本國(guó)総領(lǐng)事館小原雅博総領(lǐng)事(現(xiàn)在東京大學(xué)法學(xué)部教授)ご夫妻と訪問した時(shí)のものである。

2013年4月に群馬県の富岡製糸場(chǎng)が世界文化遺産に登録された。この富岡製糸場(chǎng)は明治5年官営工場(chǎng)として操業(yè)開始、1939年片倉(cāng)製糸(現(xiàn)片倉(cāng)工業(yè))により吸収合併、戦後も日本の復(fù)興に大きな貢獻(xiàn)を挙げ、1987年に110年に渡る歴史に終止符を打った。その後、片倉(cāng)工業(yè)は毎年1億円の維持費(fèi)をつぎ込み、その甲斐もありこの度の世界遺産登録となった。歴史を後世に殘したいいう意気込みがあってのことと稱賛したい。また、製糸場(chǎng)內(nèi)に學(xué)園を作り、良妻賢母教育も施したと記録がある。この片倉(cāng)工業(yè)(製糸)こそ、百年前ここ蘇州に進(jìn)出、貢獻(xiàn)したわれわれ日系企業(yè)の大先輩になろう。

■筆者プロフィール:工藤 和直

1953年、宮崎市生まれ。韓國(guó)で電子技術(shù)を教えていたことが認(rèn)められ、2001年2月、韓國(guó)電子産業(yè)振興會(huì)より電子産業(yè)大賞受賞。2004年1月より中國(guó)江蘇省蘇州市で蘇州住電裝有限公司董事総経理として新會(huì)社を立上げ、2008年からは住友電裝株式會(huì)社執(zhí)行役員兼務(wù)。蘇州日商倶楽部(商工會(huì))會(huì)長(zhǎng)として、日中友好にも貢獻(xiàn)してきた。

■筆者プロフィール:工藤 和直

1953年、宮崎市生まれ。1977年九州大學(xué)大學(xué)院工學(xué)研究科修了。韓國(guó)で電子技術(shù)を教えていたことが認(rèn)められ、2001年2月、韓國(guó)電子産業(yè)振興會(huì)より電子産業(yè)大賞受賞。2004年1月より中國(guó)江蘇省蘇州市で蘇州住電裝有限公司董事総経理として新會(huì)社を立上げ、2008年からは住友電裝株式會(huì)社執(zhí)行役員兼務(wù)。2013年には蘇州日商倶楽部(商工會(huì))會(huì)長(zhǎng)として、蘇州市ある日系2500社、約1萬(wàn)人の邦人と共に、日中友好にも貢獻(xiàn)してきた。2015年からは最高顧問として中國(guó)関係會(huì)社を指導(dǎo)する傍ら、現(xiàn)在も中國(guó)関係會(huì)社で駐在13年半の経験を生かして活躍中。中國(guó)や日本で「チャイナリスク下でのビジネスの進(jìn)め方」など多方面で講演會(huì)を行い、「蘇州たより」「蘇州たより2」などの著作がある。

この記事のコメントを見る

noteに華流エンタメ情報(bào)を配信中!詳しくはこちら

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業(yè)務(wù)提攜

Record Chinaへの業(yè)務(wù)提攜に関するお問い合わせはこちら

業(yè)務(wù)提攜